2017年1月7日土曜日

Sidney Bechet / Jazz at the Storyville +1

こんばんは、Jazzy Isshiです。今夜はNew Orleans出身のソプラノサックス奏者Sidney Bechetです。Bechet(1897-1959)はニューオリンズ出身でシカゴへ出て活躍、晩年はヨーロッパで絶大な人気を誇りました。このCDはヨーロッパへ本格進出する前にボストンのStoryvilleというJazz Clubで録音されたものです。

















Sidney Bechet / Jazz at the Storyville +1

1  C Jam Blues (Ellington-Bigard)
2  Crazy Rhythm (R.W.Kahn)
3  Jazz Me Blues (T.Delaney)
4  Basin Street Blues (Williams)
5  Indiana (McDonald-Hanley)
6  Bugle Blues-Ole Miss (trad.)
7  Honeysuckle Rose (Razf-Waller)
8  On the Sunny Side of The Street (McHugh)
9  Oh! Lady Be Good (Gershwin)

1953 October 25, Storyville, Boston, MA
Vic Dickenson(tb), Sidney Bechet(ss), George Wein(p), Jimmy Woode(b), Buzzy Drootin(ds)

Vic Dickenson(1906-84)は趣味の良い黒人tb奏者として高い評価を受けている人ですが、それだけに地味な印象はぬぐえません。George Wein(1925- )はピアノの腕はいまいちと言われます。プロモーターとして名をなした人で、New Port Jazz Festivalは彼の功績と言われます。確かに手数は多いのですが、何となく節操の無い感じはします。Jimmy Woode(1926-2005)はエリントン楽団でもベースを弾いていたベテランです。Buzzy Drootin(1920-2000)は白人で当時はStoryvilleのハウスDrummer格でした。Vic Dickensonももっぱらボストン周辺で活躍しており、Bechetの来演に合わせて呼ばれたものと思われます。

選曲は有名曲で固められておりあまり新鮮味はありません。Bechetは快調そのもので、強烈なビブラートを伴った半グロールトーンのソロは良くスイングします。他には誰も見向きもしなかったソプラノサックスという楽器を遠く1920年代に吹きこなした、その徹底ぶりは、本当に天才なのだなと思わざるを得ません。Buzzy Drootinのドラムが活き活きとしており、演奏全体の雰囲気を規定しています。

6はBugle Bluesとクレジットされていますが、後半はOle Missになっています。英語版のジャケ裏にはOle Missが独立していますが、実際はメドレー風に切れ目なく演奏されます。


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