2017年1月17日火曜日

S Record Best Collection/Drum Boogie Gene Krupa Jazz Trio

こんばんは、Jazzy Isshiです。今夜はとても珍しいレコードのCD化です。これがこのような形で世に出ていたなど相当の通でも知らないでしょう。雑誌に載ったこともないし、某HardOffでこれを見つけた時は(見つけたのはかみさんですが)驚きました。

S Record Best Collection/
Drum Boogie Gene Krupa Jazz Trio




1  Drum Boogie (Krupa)
2  The Moon Over The Ruined Castle (Taki)
3  Stompin' On The Ginza (mergentroid)
4  Bargers Party (Hattori)
5  Tokyo Express (Sampson)
6  How High The Moon (Hamilton)
7  My Blue Heaven (Donaldson)

1952 April, Tokyo
Gene Krupa Jazz Trio
Charlie Ventura(saxes), Teddy Napoleon(p), Gene Krupa(ds)

1952年終戦から7年目の年の4月Gene Krupa Jazz Trioが日本へやってきました。drummerとしての全盛期は過ぎていましたが、43歳とまだ若く、TrioはJATPのアトラクションとして、また自身がやや古いコンセプションながらJATP Jam Sessionの要としてまだまだ大活躍中でした。当時はCleffの専属だった筈ですが、日本ではなぜかVictorのスタジオで7曲が録音され、このCDにはその全てが収められています。Drum Boogieは7分に及ぶ力作です。他では聞けない日本の曲が2曲録音されています。2は滝廉太郎の「荒城の月」です。4は「証城寺の狸ばやし」で、戦前日本ビクター管弦楽団(といってもJazz楽団)が傑作を作っているとてもJazzyな曲です。冒頭日本語でいち、にーというテンポを設定する声が聞こえます。5の元曲はEdgar SampsonのBlue Louです。7は見学者を入れたようで拍手が聞こえます。

サックスのCharlie Ventura(Ⅰ916-1992)は数年前Bop For The Peopleという触れ込みでモダンな演奏を行って、大当たりをとったあと、Krupa Trioのサックス奏者に収まり後年まで活躍しました。ここでもバス、バリトン、テナー、アルトの4種類のサックスを吹き分けています。ピアノのTeddy Napoleon(Ⅰ914-1964)は、Marty Napoleonの兄にあたりますが、Krupa Trioが最も有名な参加バンドのようです。Gene Krupa(Ⅰ909-1973)はSwing時代を代表する白人Drummerです。GoodmanのBig BandやComboで活躍した後自身のBig BandとTrioやQuartetを率い1970年代初頭まで活躍しましたが、白血病であっけなく亡くなってしまいました。

それにしてもこの録音が1枚のCDにまとまって出ていたとは驚きました。値段が書かれていないので、何かのオマケかも知れませんがレッキとしたVictor盤で1989年に出たもののようです。解説はまったく無く、かわりにジャックダニエルの広告が書かれています。全部で28分25秒です。





0 件のコメント:

コメントを投稿